h02300164
2019年6月14日
東洋医学
東洋医学では「気・血・津液」が身体を作っていると考えられています。これらについて考えてみましょう!!
まずは「気」から。
●気について
ヨガでもよくエネルギーとか気などという言葉はよく使われています。
でも気とは聞きますが、実際、目に見えるものではなく感じるものですので説明すると難しいですよね。
では一体、東洋医学でいう気とはどのようなものなでしょうか?
古代の人は「すべてのものは気から出来ている。」と考えていました。全ては気と言われていますが、それではざっくりすぎるため、そこで古代の人は気をいろいろと分別しました。
その分け方は、昔の神様の分け方に似ており、「山には山の神。」「川には川の神。」「天には天の気」があり、「地には地の神」があるということです。
〇気の性質
1:いつでもある
「気が無くなる時はない」という意味です。
2:どこにでもある
「気の無い場所などない。」という意味です。
3:たえず動いている
自然界の気は決まった周期で休むことなく動いている。
4:決まった形はない
気は集まると、人間になったり、星になったり、決まった形を持ちます。ただし気が散ると、その形はなくなります。このように気には元々決まった形はありません。
5:気を直接見ることが難しいが、現象を通じて知ることができる
例えば例えば「春の気」を直接見る事はできません。ただし春の訪れを示す色々な変化を通して、春の気を感じることはできます。
●人間の気
気とは人間の気には限りませんが、気は単なる物質ではありません。
もし気がただの物質なら、気が集まって世界をつくり、人間を作り、それで終わりです。ただ、世界も人間も常に動いて変化しています。つまり気は、物質であると同時にエネルギーでもあるのです。
人間についていえば、まず、気が集まって人間を作ります。
そして、さらに人間が生きて動き、変化を続けているのも、全て気の働きだということです。
人間にはまず、生まれつき持っている「先天の精気」があります。
ただし、これだけで生きていくことはできません。そこで、人間は、自分でも気を作り続けて生きていきます。
先天の精気のほかに人間の命を支える大切な気は「清気」と「水穀の精気」です。
清気は肺が呼吸をすることで、自然界から摂り入れます。
水穀の精気は、脾胃を中心としたいくつかの臓腑が飲食物を消化・吸収することで得られます。
そして肺や脾胃が正常に働くためには、腎に「先天の精気」が十分に貯蔵されていなくてはなりません。
このように人間の命は、「先天の精気」「清気」「水穀の気」に支えられています。
それらの気を生み出す主役は、腎や脾胃・肺です。五臓六腑は、どれも大切ですが、気から見た場合、腎・脾・胃・肺は、特に大切な臓腑といえます。
●気の働き人間の気には大きく分けると5つの働きがあります。5種類の働きというより、全てが合わさって1つという感じで理解してみてください。
一つ一つ詳しくみてみましょう^^
1)様々な生理活動を行い、人間を生長・発育させること。(推動作用)
気にはまず「様々な生理活動を行う」という働きがあります。どういうことかというと、気が集まって人間を作り、さらに気が動くことで人間は生きているのだということです。
例えば肝臓には、肝臓としての働きがあります。それは肝気と呼ばれる肝臓の気によって実現されていると中医学は考えます。人間には、他にも多くの臓腑、経絡、器官などがあり、それぞれの働きがあります。それらの働きを通して身体の様々な生理活動も全て気の働きによるものです。また人間は、生まれた後は生長・発育していきます。そうした変化も気の働きによって生まれます。
2)体を温める(温煦作用)
気には体を温めて体温を一定の高さに保つ働きもあります。人間の体は冷えると正常に働けず、内臓の働きも悪くなり、血の循環や水の代謝も悪くなります。そうならないように、いつも体を温めるのも気に働きです。
3)邪気から体を守る(防御作用)
気の防御作用には、2つの内容があります。
1つはバリアーのように、悪いものを寄せ付けないようにする働きです。例えば、衛気とよばれる気は、体の表面をバリアーのように、覆い、外の邪気から人間を守っています。それは内臓も同じで、胃や心が邪気に、侵されないようにしています。
2つ目は、邪気を追い出す働きです。気がみなぎっていれば、そもそも体が邪気に、侵されることはありません。もし気が弱っていると邪気は弱った部分を侵します。
4)体液や内臓を決まった場所にとどめる(固摂作用)
気の固摂作用にも、2つの内容があります。
1つ目は、体内の液体が決まった場所から漏れないように、または勝手な場所に流れないようにする働きです。身体のなかには、血液、汗、尿、唾液、胃液、腸液など、たくさんの液があり、それぞれの液は、きちんと決まった場所に無くてはいけません。
2つ目は、「内臓を決まった場所に止めておく働き」です。
内臓には、「心・肺は上、肝・胆・胃は中間、腎・膀胱・子宮は下」などというように決まった位置があり、この位置が変わらないのも、気が支えているからだと中医学では考えています。
られていて、「固摂作用」と呼んでいます。5)運動を通じて変化を起こす(気化作用)気化とは「気の運動による変化」という意味です。人間が生まれることも、生きていることも、生長したり老いたりすることも全ては、「気の運動による変化」といえます。つまり気化とは生命活動そのものです。気化がなければ生命もありません。
気化がなければ生命もありません。気化が無ければ3種類の変化が含まれます。1・気が別の種類の気はな変わる2・無形の気が、有形のものに変わる。3・有形のものが、無形の気に変わる。このように、様々な種類の変化を含む、物質代謝やエネルギー代謝などの総称が「気化作用」と呼ばれる気の働きといえます。
次は気の運動について、次に続きます^^
いいね!