女性の方は一生に一度は経験するというほど、女性は特にめまいを感じている方は多くおられると思います。
立ったとき・頭を動かした時・頭痛を伴うなど、めまいがおこる場面は原因によって様々です!
今回はめまいの原因には何があるか、ということを理解してもらいそれぞれの対処法についてクライアント様にお伝えできるようになっていただけたらと思います。
今回は耳が原因でおこる『めまい』についてご紹介いたします。
めまいとは?
めまいは日常でよく体験する症状です。
症状の現れ方としては自分の周囲がグラグラと回転するめまいと、ふわふわするような感覚がおきるといった症状が代表的です。
平衡感覚(へいこうかんかく)・視覚・身体の感覚からの情報が正常に脳に行き、調和がとれている場合はめまいや平衡感覚の異常はおこらないです。
しかし、これらの情報が正常に行かなくなると調和がとれず、めまいをおこします。
実はめまいにはいくつか種類があります!
・周囲が回るような感覚がある『 回転性(かいてんせい)めまい 』
・ふわふわするような感覚がある『 動揺性(どうようせい)めまい 』
・失神してしまう『 失神性(しっしんせい)めまい 』
これら種類を把握しておくことは、
原因について考える時に大きなヒントになるので症状を細かく聞くようにしてあげてください。
めまいの原因
回転性のめまいは内耳(ないじ)が原因のことが多い
これは必ずという訳では無いので注意が必要ですが、回転性のめまいの場合は内耳が関係している場合が多くあります。
内耳とは耳の奥にあり、平衡感覚と関係している前庭器官(ぜんていきかん)があります。
耳は音を脳に伝えるだけでなく、この前庭器官から平衡感覚も伝えています。
内耳に異常がおこることで三半規管に影響がおこることで回転性のめまいをおこすことがあります。
まずは耳が原因でおこるめまいについてみてみましょう!
耳の病気によるめまい
1. メニエール病
メニエール病は「耳鳴り」「難聴」「回転性のめまい」の3つの症状が特徴です。
激しいめまいを繰り返し、多くは耳の聞こえにくさを伴います。
回転性めまいが突然出現し、10分から数時間続きます。
めまいに加え、耳鳴りや耳が詰まった感じ(耳閉感)を伴います。
前庭器官の内部は、内リンパ液で満たされており、この内リンパ液の動きによって、平衡感覚の情報を脳に伝えています。
メニエール病は『内リンパ水腫(ないりんぱすいしゅ)』
内耳のなかの内リンパに「内リンパ水腫(水ぶくれ)」と呼ばれる状態が生じてしまい、感覚細胞を圧迫することになり、内リンパ液の調整がうまくいかず、平衡感覚の異常がおこり、めまいがおこります。
内リンパ水腫を発症する根本的な原因は不明ですが、ストレスや睡眠不足、過労などによる自律神経の乱れが考えられています。
特にストレスは水腫を大きくしてしまう可能性があるといわれていますので、生活習慣の見直しが大切です。
水分摂取療法
メニエール病に対する治療法である『水分摂取療法』をご紹介します。
これは『1日に約2リットル程度の水を飲む』という方法です。
むくみが原因なのに水を飲むの?と思われる方もおられますが、内リンパがむくむ原因の一つに『抗利尿ホルモン(こうりにょうほるもん)』と呼ばれる、おしっこを作らないようにするホルモンが関係していると考えられいます。
脱水(だっすい)状態の時にはこの抗利尿ホルモンが働きからだから水がおしっことして出ないように働いているのですが、このホルモンが『内リンパをむくませる』原因にもなっています。
水をたくさん飲むことで抗利尿ホルモンの働きを抑えて、内リンパのむくみを軽減させることができます。
2. 良性発作性頭位めまい症(りょうせいほっさせいとういめまいしょう)
『良性発作性頭位めまい症』の特徴は、
頭を動かした時や特定の頭の位置に頭をもっていくと、周囲がぐるぐると回るような感覚やグラついた感覚が生じるのが特徴の病気です。
具体的な症状の特徴としては、
・起床時にクラクラするようなめまいが起こる
・寝返りなどで頭や体を動かしたりしたときにめまいが起こる
・一回のめまいの継続時間が短い(数十秒程度)
といったう症状が挙げられます。
起床時や睡眠時だけではなく、洗髪などで下を向いたときや、洗濯物を干すときに上を向いた時など、日常生活の動作でめまいが誘発されることが多いです。
また症状がおこる時間は、数十秒から数分程度と比較的短いのが特徴です。
良性発作性頭位めまい症の原因は
先ほどの話にもあった、前庭器官が大きく関係しています。平衡感覚を伝える細胞の上には『 耳石(じせき)』というカルシウムでできた粒が付着しています。
この耳石がなんらかの原因で剥がれてしまう
上の図のように浮いてしまった「耳石」が頭を動かした時に他の平衡感覚を伝える細胞に影響を与えることで、間違った平衡感覚の情報を脳に伝えてしまいめまいがおこります。
頭を動かす体操
良性発作性頭位めまい症によく用いられる方法として、耳石を元の位置にもどす「エプリー法」という方法をご紹介します!
耳石の位置を詳しく調べてその位置にあった体操行いますが、今回は耳石がどこの位置にあってもできる方法をご紹介!
必ず良くなるという方法ではないので注意が必要です。
基本的には病院に診断してもらうことが大事ですので気をつけてください。
* 一つの動作につき、めまいが落ち着つくかまたは10秒程度、同じ状態でいてください。
3. 前庭神経炎(ぜんていしんけいえん)
前庭神経炎は先ほどから名前が出ていた、平衡感覚と関係している前庭器官からの情報を脳に伝える神経である『前庭神経(ぜんていしんけい)』が炎症することによっておこる病気です。
前庭神経炎は突然起こる大きな回転性のめまいが特徴です。
寝ても起きてもおさまらないことが多く、1日~3日ほど続く場合があります。
また繰り返しておこることは少なく1回でおさまることもあります。
嘔吐や吐き気を一緒に引きおこす場合もあります。
回転性のめまいが終わったあとは、
うらつくような感覚や頭が重いような感覚が続く場合があります。長い人は数ヶ月以上続く場合もあります。
メニエール病と同様に内耳に関わる病気ですが、
聴覚(ちょうかく)を脳に伝える神経である『蝸牛神経(かぎゅうしんけい)』には影響がないため、『難聴(なんちょう)』や『耳鳴り』といった聴覚に関する症状は基本的にみられません。
原因はウイルス性?
「前庭神経炎」を引き起こす原因はわかっておりませんが、前庭神経炎がおこる前は、風邪を引いていることがよくあるため、ウイルスが何かの原因になっている可能性が考えられています。
対処法
今回紹介しためまいのほとんどは原因がわかっておらず、はっきりとした対処法が確立されていないのが現状です。
今回紹介したメニエール病のように、めまいには自律神経との関係が大きくあります。
疲れがたまったり、生活の乱れがあるときに自律神経は乱れやすくめまいは起こりやすくなります。 自律神経を安定させるために、夜更かしや暴飲暴食などを避け、規則正しい生活を心がけましょう。
また精神的ストレスも自律神経を不安定にするので、疲れたら無理をせず、くつろぐ時間を作るなど、精神的な面でもゆとりをもつことが予防となります。
またストレスを感じているときに必要となる、ビタミンB群やビタミンC・たんぱく質・ミネラルなどの栄養素をしっかり摂ることも大切です
まとめ
今回は耳が原因でおこる「めまい」についてご紹介しました。
耳でが原因でおこる症状は『回転性のめまい』のことが多いですが、必ずということではありませんので十分注意してください。
今回『メニエール病』『良性発作性頭位めまい症』『前庭神経炎』の3つを紹介しましたが、以下に簡易的な症状の違いをまとめました!
この他にも『突発性難聴(とっぱつせいなんちょう)』や『外リンパ漏(がいりんぱろう)』など、耳が原因でめまいをおこす疾患はあります。
めまいがおこしている場合は、無理に判断せず『耳鼻科』にいくことをすすめましょう!
次の『めまいの原因と対処法!②』では、耳以外でおこるめまいの原因と効果的なツボをご紹介します!